経営分析は会社を効率よく運営し、利益を高めるために欠かせない一環です。経営分析は経営者一人の業務だけでなく、各部門においても、自分の業務状況を把握する必要があります。
しかしながら、企業に経営分析のノウハウをマスターしている人が思ったより少ないです。「餅は餅屋」というから、この場合、コンサルティング会社や経営分析ツールに頼ることが1つの選択肢です。大手社ではないとコストがとても高いコンサルティング会社に頼まないし、日常的に経営分析をして、常に方法をチェックするなら、やはり自社の営業データを利用して、分析ツールを導入するほうがベストですね。
今回は経営分析ツール6選を紹介していきます。

経営分析とは何か
経営分析とは、売上高や利益、資産や負債といった様々な数値情報を分析し、企業の業績を判断することです。人間が健康診断により、自分の健康状態を把握するように、企業も「経営分析」により、組織の健康状態を把握し、業績悪化を予防することができます。
経営分析と一言いっても、販売管理や人事管理、生産管理などの事柄に関わります。経営分析において、主な指標は、収益性、効率性、安全性、生産性、成長性、損益分岐点分析と債務償還能力となります。この7つの指標を分析することで、資金の運用効率を示す「資本利益率」を算出し、経営状態が良いかどうかを総合的に判断します。
経営分析ツール・ソフト6選
近年、市場競争の激化や顧客ニーズの複雑化に伴い、売上や財務状況、市場動向などを容易に把握し、迅速に経営判断を下す上で助けになる業務分析ツールが増えています。これからはおすすめの経営分析ツール・ソフトを紹介します。
① BIツール FineReport

FineReportは、社内に散在するデータを統合し、課題別に最適なダッシュボードをすばやく作成できるBIツールです。部門、期間などを絞り込んでデータを表示したり、ドリルダウンして集計データから明細データを見たりして、柔軟な多次元分析を行えます。経営分析の見える化により、課題を発見し、有効な次の一手を見出すことが可能になります。
また、階層権限管理、承認ワークフローやアラートなどの業務効率化につながる機能も搭載されています。
【特徴】
- ほぼすべてのデータソースからデータを取得でき、CRM、SFAや会計ソフトなどとシームレス連携
- カメラやセンサーのデータをリアルタイムに更新
- アラート機能でデータの異常値を報告
- PC、携帯、タブレットなど様々なデバイスで操作可能
【料金】
- 無料トライアル: 90日間 フル機能無料トライアル版
- 製品版:要お問い合わせ。ユーザ数、機能により課金する
【参考】
FineReportの経営分析機能を詳しく知りたい>>
実例から学ぶ丨経営ダッシュボード作成の際に押さえるべきポイント
業務効率化ツール オススメ12選

② 分析ツール BOARD

Boardは、中小企業向けの予算編成、実績管理から分析、計画・シミュレーションまで一つのプラットフォーム上で実現する経営分析ツールです。さまざまなアーキテクチャのニーズに応じて、オンプレミスでもクラウドでも実装することができます。
【特徴】
- セルフサービスでデータを分析し、レポートを生成する
- 簡単な操作で各々の目的に応じた予算管理・分析が可能
- 膨大なデータを使ったシミュレーション分析機能
- 多言語対応、異なる言語で同じ情報を表示
【料金】
要お問い合わせ
【URL】
https://www.board.com/jp
③ SAP Analytics Cloud

SAP社が提供するPaaSであるSAP Cloud Platform上で構築されたSaaS型の経営分析ツールであり、BI 、予算・計画、予測分析などを1つにまとめます。Excelや基幹システムなどのデータを取込み、大量のデータを高速処理し、経営状況をスピーディーに把握することができます。
【特徴】
- 予算・計画管理に必要なデータ入力管理、バージョン管理、簡易シュミレーションなどの機能を搭載
- スプレッドシート感覚で直観的に多次元データを参照・分析
- 様々な角度からAIが自動で洞察、分析し、提案してくれる
【料金】
企業のニーズに合う柔軟性に優れたライセンスオプションが用意されています。
- 無料体験:30日間(英語)
- ビジネスインテリジェンスオプション:25ユーザ/71,6000円/年
- 計画/プランニングオプション:要お問い合わせ
【URL】
https://www.sap.com/japan/products/cloud-analytics.html
④ Motionboard

ウィングアーク1st会社が提供する、経営分析・BIツールです。社内データを一括収集し、リアルタイムで監視することでスピーディーな意思決定を支援します。簡単にデザイン性の高いチャートやダッシュボードの作成ができ、顧客管理サービス「Salesforoe」との連携もできます。
【特徴】
- 欲しいデータを瞬時に集計・参照
- 高度な分析ロジックが標準で利用可能
- ビジネスチャットとの連携
【料金】
パッケージ:要お問い合わせ
クラウドサービス:初期費用が別途必要です。
- Standard:30,000円/10ユーザ/月から
- Professional:60,000円/10ユーザ/月から
- IoT:90,000円/10ユーザ/月から
⑤ freee

freeeは収入・支出、買掛金・売掛金、仕訳帳など、多種多様なレポートを簡単に作成し、会計業務に特化した経営分析ツールです。決算書を始めとした書類の作成から売買掛金の管理、資金繰りの分析まで、お金周りの業務を大幅に効率します。
【特徴】
- 銀行明細、クレジットカードなどの取引データを自動取得
- 会計帳簿・経営レポートを自動作成
- スマホアプリで自動帳簿作成が可能
【料金】
- 無料体験:一ヶ月
- 個人事業主向け:980円/月~
- 法人向け:2380円/月~
【URL】
https://www.freee.co.jp/houjin/business-analysis/
⑥ SPEEDA

「7日間かかる業界分析を、たった1時間に短縮」をコンセプトにしたSPEEDAは、情報収集を効率化し、企業の進化を加速する経営分析ツールです。経営企画の業務の中で、各業界の環境の把握、企業の業績の分析・可視化、大量のM&A情報の調査を短時間で実現できます。
【特徴】
- 国内にとどまらず、海外の企業の財務分析、業績推移、株価等情報にアクセスできる
- 直感的にわかりやすいUIでストレスなく分析・調査できる
- 専属コンサルタントが無償サポートを提供
【料金】
- 無料トライアル:7日間
- 利用人数に応じた月額制となっています。
【URL】
https://jp.ub-speeda.com/
まとめ
以上はデータ管理やデータ可視化、会計、情報収集など、目的別で経営分析に役立つツール6選を紹介しました。情報不足、データのサイロ化、業務効率の低下といった経営分析の課題解決に対し、各ツールはそれぞれのメリットがあります。無料トライアル版を提供しているので、自社の課題をしっかり考えた上で、ニーズに合う経営分析ツールを試してみましょう。