「データサイエンティストは21世紀で最もセクシーな職業」って聞いた事がありませんか。ビッグデータ活用に取り組む企業が増えるとともに、データ活用に携わるデータサイエンティストの需要が高まって、日本国内だけでは数万人が不足していると言われています。
データサイエンティストになるために特定の資格がありません。しかし、統計解析、プログラミング、機械学習などのデータサイエンティストに求められる能力とスキルを証明する資格を取得すれば、就職・転職の際のアピールに役立ちます。そこで、ここはデータサイエンティストを目指す方に取るべき資格10選をおすすめします。
1.統計検定
データサイエンティストにとって、統計学が必要となる知識です。
「統計検定」は、統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験です。
データに基づいて客観的に判断し、科学的に問題を解決する能力は、仕事や研究をするための21世紀型スキルとして国際社会で広く認められています。日本統計学会は、国際通用性のある統計活用能力の体系的な評価システムとして統計検定を開発し、様々な水準と内容で統計活用力を認定しています。
統計検定はレベル別に4級から1級まで5種類の試験となり、自分のレベルに合わせた試験が受けられます。各レベルの資格取得ための知識を順番に勉強すると、統計のスキルが向上していきます。
また、経済統計、社会統計、公的統計に関する基本的な知識を正確に認識し、公的統計を適切に利用する能力を評価する統計調査士と専門統計調査士の試験もあります。統計検定3級合格程度の基礎知識に加えて、社会人に求められる専門知識・公的統計の理解とその活用能力の修得を評価します。
2020年12月22日の受験情報によると、1級以外の紙媒体を利用した従来の試験(PBT方式試験)は2021年をもって終了し、準1級も含め全面的にCBT方式(Computer Based Testing)試験に移行いたします。
なお、2021年のPBT 方式試験については、すでにお知らせいたしましたように、以下の内容で実施を予定しています。コロナウイルス感染症の今後の状況は不透明でありますが、実施に向けて鋭意努力いたします。
出典:統計検定ホームページ新着情報
2021年度 統計検定の実施日程:
2021年6月20日(日) 準1級、2級、3級、4級
2021年11月21日(日) 1級統計数理、1級統計応用、統計調査士、専門統計調査士
2.統計士・データ解析士
データサイエンティストを目指す方におすすめのもう一つの統計資格。一般財団法人実務教育研究所の通信講座を修了することで、「統計士」と「データ解析士」の資格を取得できます。日本唯一の文部科学省の認定講座としてかなり人気があります。
「統計士」の取得には8ヶ月間の「現代統計実務講座」を受講し、「データ解析士」の取得には4ヶ月間の「多変量解析実務講座」を受講する必要があります。
3.基本情報技術者試験(FE)
基本情報技術者試験はIPA(情報推進課機構)が実施している情報処理技術者試験の一試験区分です。IT業界定番の資格であるため、データサイエンティストとしてまず取ったほうがいいと思います。取得すれば、C、Java、Pythonなどついてある程度わかっていることが求職の際にアピールできます。
4.応用情報技術者試験(AP)
基本情報技術者試験に合格したら次に目指す試験区分です。APより幅広いIT知識が必要とされ、単純に知識をもとにした回答だけではなく、論理的な回答をアウトプットする能力が問われるます。データサイエンティストになるための知識とスキルがバランスよく身につきます。
5.データスペシャリスト試験(DB)
データサイエンティストに求められる基礎スキルの1つはデータベースなので、データベースの設計と管理に関する資格を取るべきです。データスペシャリスト試験は情報処理技術者試験のなかで最高難度の「スキルレベル4」となっており、合格率が先ほどのFEとAPと比べてかなり低いです。
6.オープンソースデータベース技術者認定試験(OSS-DB Exam)
特定非営利活動法人であるLPI-Japanが実施するオープンソースデータベース技術者を認定する試験です。試験内容はPostgreSQLを基準とした内容となっています。OSS-DB ExamにはSilverとGoldの二つのレベルがあり、Goldの取得にはSilverの合格が必要です。
7.オラクルマスター
日本オラクル社が実施するデータベース認定試験であり、データベースに関する資格で最も有名です。試験内容を勉強することで、RDBの仕組みやSQLの基礎をマスターすることができます。以前、難易度は最大で4段階あり、Bronze、Silver、Gold、Platinumの順に難しくなります。しかし、2020年1月からOrachle Master新資格体系が導入されており、Silver SQL、Bronze DBA、Silver DBA 、Gold DBA の4段階になりました。
8.G検定・E資格
日本ディープラーニング協会(JDLA)が運営する、ディープラーニングを事業に活かすための知識を有しているかを確認するための試験です。
G検定はジェネラリストを意味しており、ディープラーニングに関する知識の獲得と事業活用できることが試されます。E資格は、エンジニア向けの資格であり、主にディープラーニングを実装する能力が問われます。
9.Python 3 エンジニア認定基礎試験・データ分析試験
Pythonはデータサイエンティストに人気のプログラミング言語です。Pythonエンジニア育成推進協会が運営する、Pythonの資格試験を受ける人が増えています。
その中で2種類あり、主に文法基礎を問う「Python 3 エンジニア認定基礎試験」と、主にPythonを使ったデータ分析の基礎や方法を問う「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」があります。Python3エンジニア認定データ分析試験は2020年から実施され、2020年12月24日時点で、合計受験回数が2万回を超えました。
10.画像処理エンジニア検定
画像処理は多くのデータサイエンティストが日々行う業務なので、ここはデータサイエンティストを目指す方に「画像処理エンジニア検定」をおすすめします。
画像処理エンジニア検定は、CG-ARTS協会が主催する画像処理エンジニア向けの資格です。画像処理に関する開発・設計に必要な知識を問われます。2種類に分かれており、ベーシックは画像処理の基礎知識の理解を、エキスパートは専門知識の理解とそれらを応用する能力を有していることを確認します。
まとめ
以上はデータサイエンティストになるには必要な資格10選を紹介しました。既に関連するスキルを習得した方は、対応の資格を受験することで自分がどのレベルに達しているかを確認しましょう。データサイエンティストになりたく、これから勉強しようと思っている方なら、資格を取るために試験範囲の知識を学習すれば、自然にそのスキルも身につけるはずです。
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