受発注システムとは?可視化と情報一元管理で受発注業務をスリム化 /* Template Name: singlenew(2019.11.12) */    

受発注システムとは?可視化と情報一元管理で受発注業務をスリム化

最終更新日:2022-9-6

受発注システムcover

製造業に携わる企業にとって、資材の発注や製品の受注は基幹業務。

適切な受発注管理が行われるなら、発注業務と受注業務は円滑に遂行され、ムダが生まれるリスクは軽減されます。

しかし受発注管理の従来のやり方では、不必要な工数が発生しやすいことも…。

そこで導入が望まれるのが「受発注システム」です。

「業務の可視化」と「情報の一元管理」を推進するシステムを導入することで、業務の効率化やコストカットなどが実現できます。

この記事では、受発注管理をテーマに以下の点を解説します。

・受発注システムの意義と機能

・受発注業務管理でありがちな問題点

・受発注システム導入によるソリューション

現在の受発注管理体制のムダをなくし、管理のスリム化を図りたい担当者の方は、ぜひこの記事から役立つ情報を得てください。

受発注システムとは

受発注システム」とは、「受発注管理を円滑に行うシステム(仕組み)」です。

詳細については後述しますが、まずはシステムの基本を理解するために、受発注管理そのものの基本を振り返っておきましょう。

「受発注管理」とは

受発注管理」とは「受発注業務を管理すること」です。


製造業に携わる企業は、仕入れ先から商品の製造に必要な資材を購入し、そこから製品を作り上げ、消費者や取引先企業へ向けて製品を出荷します。

この中で、受注と発注業が行われます。

発注業務」は、「仕入れ先に資材や原材料などを注文する業務」です。

例えば自動車会社は部品会社や商社に、自動車の製造に必要な鋼材や部品を注文します。

発注業務の項目を具体的に挙げると、以下のような作業が含まれます。

・発注方式の決定

・業者の選定

・見積依頼

・注文書作成と送付

・発注品の受取・支払い

受注業務」は、「注文情報を販売管理システムに入力し、工場や倉庫へ出荷指示を出す業務」です。
具体的には以下のような業務が含まれます。

・注文内容の集計と確認

・在庫確認

・見積書作成

・納期連絡

・伝票作成

・注文書作成

・製品の納品

受発注業務は、おおまかに以下の流れで行われます。

■見積

発注サイド:仕入先に資材や原材料などの見積依頼を出す

受注サイド:見積書を作成する

■注文

発注サイド:仕入先に注文書を送る

受注サイド:注文書にもとづき受注伝票を作成し、注文請負書なども作成・送付する

■納品

発注サイド:商品を受け取り在庫管理を行う

受注サイド:納期を遵守して出荷する(出荷指示書や納品書の発行)

■支払い

発注サイド:仕入先へ商品代金を支払う(領収書の受取)

受注サイド:請求書を作成する(領収書の作成)

受発注業務のフロー

受発注システムの概要

先述のとおり、「受発注システム」とは「受発注管理を円滑に行うシステム(仕組み)」です。

受発注業務では多くの情報がやり取りされます。

取引先や複数部署との連携が求められる分、複雑化が懸念されます。

作業の標準化や適切なデータ管理を進めないと、ミスが誘発されてしまうでしょう。

そのため受発注業務のフローがスムーズになるよう、体系的かつ効率的な仕組みづくりが求められます。

そこで役立つのが受発注システムです。

詳しくは後述しますが、受発注システムは、パッケージやオンプレミス・クラウドなどの形態でサービス提供されています。

受発注システムの機能

受発注管理システムには、以下のような機能があります。

  • 受注管理(電話・メール・ネット・FAXなど複数窓口での受注に対応するマルチチャネルやアラート機能)
  • 出荷管理(製品出荷状況を把握する機能)
  • 納品書や請求書の発行(納品書や請求書の作成機能)
  • メール機能(受注確認やお礼のメールを送信する機能)
  • 在庫照合(在庫数やコンディションを把握する機能)
  • システム連携(在庫管理や販売・生産など各システムとデータの連携をする機能)
  • 顧客管理(受注履歴などを残す機能)
  • 発注管理(発注処理・履歴確認・納期確認など)
  • 発注書や伝票の作成(発注データをもとに発注書や伝票を作成する機能)
  • データ出力(CSVやPDFなどのフォーマットで各種データを出力する機能)

受発注管理システムの導入方法

受発注管理システムは、主に以下の3形態でサービス提供されます。

・クラウド

ネットワーク上に必要なデータを保管しインターネットを介してアクセスできるタイプ。


・パッケージ
既製のソフトウェアを自社サーバーやPCにインストールして使うタイプ。

・オンプレミス

自社サーバー上でシステムを一から構築するタイプ。

さまざまな会社から受発注管理システムが販売提供されています。

それぞれ、タイプや機能・サポート体制などが異なるため、自社のニーズに合うものを選ぶことが大切です。

受発注システムを導入しないケースにありがちな問題点

受発注管理システムを導入せず、考えなしに従来のやり方で受発注管理を続けると、以下のような問題が起こりがちです。

・業務効率の悪化

・業務の属人化

・人為的なミスの発生

それぞれの問題点を紐解いていきましょう。

業務効率の悪化

1つ目の問題点は「業務効率の悪化」です。

受発注管理をExcel主体で行っている企業は少なくないでしょう。

Excelは導入が容易で誰にでも使いやすいというメリットはありますが、その一方で効率性に欠ける点があるのも事実です。

例えば以下のような問題があります。


・同時編集できない

共有設定やExcel Onlineでは可能ですが、機能制限があり不便です。

結果としてリアルタイムの情報更新に悪影響が出る恐れがあります。


・どのファイルが最新かわからなくなる
ファイルが乱立して最新ファイルの識別が難しくなります。

・ファイルデータが膨大になると処理がおぼつかなくなる

ファイル容量が大きくなりすぎると、処理速度が遅くなって作業がスムーズでなくなります。


・ほかのシステムとの連携不足でムダな工程が生まれる
販売管理や会計など受発注管理と関係が深いシステムと連携できていないと、データ入力を行う回数が増え、転記や入力のミスが起きます。

また異なる部門間で余計な問い合わせや確認作業が発生します。

業務の属人化

2つ目の問題点は「業務の属人化」です。

いわゆる「○○さんがいないと業務が進められない、よくわからない」という事態が生じるリスクが高くなります。

これは、各業務のやり方が標準化されていない場合に起こりえることです。

作業マニュアルが整備されておらず、作業員ごとにやり方が異なると、誰もが同じ業務を同じ仕方で行うのが不可能になります。

そうなると、新しい作業員が業務に臨むときに混乱が起きるほか、その作業員を教えるのにも手間がかかります。

連携する部門としても、作業員ごとに異なる連携手順が取られれば、困惑してしまうでしょう。

Excel主体の管理でも属人化の懸念があります。

例えばExcelの操作に長けた作業員がマクロやVBAでファイルを作成した場合、ほかの作業員が必要な改修を加えられなくなるかもしれません。

作成者が不在ないしは転勤・退職した場合に、ファイルがブラックボックス化してしまいます。

人為的なミスの発生

製造業の場合は特にですが、受注から納品までには多くの工程が含まれます。

受発注管理システムによるデータ管理のデジタル化を進めないと、必然的に人為的なミスが起こりやすいでしょう。

Excel主体の管理や業務の属人化とも関連する点ですが、工程が多く複雑になればなるほど、ヒューマンエラーのリスクも多くなりがちです。

受発注管理システムでは「業務可視化」と「情報の一元管理」がカギ

受発注管理システムでカギとなるのは、「業務可視化」と「情報の一元管理」です。

前述の問題点は、業務内容や各種データが不鮮明であることや、関係者の間で必要な情報がスムーズに共有されていないことに起因するといえます。

受発注管理でベストパフォーマンスを示すには、データや業務を可視化して、なおかつ一元管理しなければなりません。

属人化を招きやすい紙やExcel主体の管理ではなく、標準化を推進する単一システムを構築することで、データ処理は楽になります。

関係者が一元的かつリアルタイムにデータを参照・分析できれば、情報のサイロ化や認識ズレは起きにくくなります。

また他システムと連携させることで手入力の手間を減らすとともに、人為的ミスのリスクも軽減可能です。

受発注システムを導入するメリット

適切な受発注管理システムを導入すると、多くのメリットを享受できます。

代表的なメリットを6つご紹介します。

リアルタイムで情報を把握・活用できる

受発注管理システムを導入すると、データのデジタル管理が推進され、情報が可視化されます。

情報が鮮明かつスムーズに共有されると、業務の現状をリアルタイムに把握でき、得た情報を活用しやすくなります。
例えば、現時点での在庫数をリアルタイムに可視化することで、過剰在庫や欠品リスクを減らして適正な状態に保つことが可能です。

またリアルタイムの情報把握は、キャッシュの流れを追ううえでも役立ちます。

発注書や受注伝票・納品書・請求書などを逐一照合することなく注文量や金額を把握できるため、決算処理やキャッシュフローの管理がスムーズです。

効率的に在庫管理が行える

受発注管理システムによりデータが可視化され円滑に共有されると、在庫管理が効率的になります。

例えば、在庫状況を適切に把握できる機能を使えば、在庫をうまく活用・維持でき、営業部門から在庫管理部門にいちいち問い合わせをするなど、業務を停滞させる障壁が少なくなるでしょう。

このように随所で受注から出荷までのリードタイムが短縮されれば、顧客満足度向上にもつながります。

ミスやエラーを予防できる

受発注管理システムによりムダな作業を省くと、ミスやエラーの予防になります。

帳票の作成や在庫管理など、さまざまな作業をシステムで一括管理できれば、業務の自動化が進みます。

そうなると手作業でのデータ入力や書類作成などに伴う単純なミスは軽減するはずです。

コストカットにつながる

コストカットも受発注管理システムのメリットです。

工数が少なくなれば、アナログで行う業務より少ない人的リソースで事足ります。

そのため残業軽減による人件費の削減が期待できます。

また余分な業務がスリム化することで、作業員のプライベートの時間が増えストレス軽減につながるという副次的メリットもあるでしょう。

ほかのコア業務へリソースが割ける

システム導入による業務効率化が進めば、作業員の負担が減り、余ったリソースをコア業務へ向けられます。

例えば製品の品質向上や新規顧客の開拓など、ほかの重要な業務へと時間や人材を割り当てられるでしょう。

他システムとの連携で各業務の効率がアップする

受発注管理システムを他システムと連携させることで各業務の効率はアップし、会社全体のDXが推進されます。


例えば、注文を受けた発注者のデータを顧客関係管理(CRM)と連携させれば、必要としている情報や商品を可視化して提案を行うことが可能です。
経理システムや販売管理システムと連携すれば、注文実績を転記しないですみ、効率化が図れます。

データ可視化&一元管理で受発注管理をスリム化!

受発注管理のスリム化を目指す担当者の方には、BIツール「FineReport」の活用をおすすめします。

FineReportは、データ可視化ツールとして、豊富な機能、簡単な操作性の特徴を持ち、ローコード開発で複雑な帳票作成、表現力に優れたダッシュボード設計をより簡単に実現できます。

データ入力、各種出力印刷、権限管理、スケジューラー、ポータルシステム、モバイル端末対応などダイナミックなデータ可視化を実現できます。

受発注システムとしてのFineReportのストロングポイントは、データ入力と一元管理機能。

各部署に独自管理・散在しているデータを統合し、関係者間での情報共有・運用を強力にサポートします。

また可視化機能により受発注業務の効率化を実現

FineReportで作成した受発注総合分析ダッシュボード画面のイメージ:

受発注業務総合分析

FineReportで作成したサプライヤー管理ダッシュボード画面イメージ:

データの取り込みや入力・レポート出力を誰でも簡単に行えます。

レポーティング機能を活用すれば、部門別・組織別の分析も簡単にこなせます。

データ集計や可視化・分析にかかる手間とコストは削減され、デジタル化によりアナログ作業時の人為的ミスもある程度防ぐことが可能です。

さらに予実管理システムや在庫管理システム・販売管理システムなどとの連動性も柔軟で、データのサイロ化解消も実現します。


現在の受発注管理に煩雑さを感じている方は、ぜひこの機会に「FineReport」の優れた管理システムをご検討ください。

スマート物流モデルを構築し需要と供給のバランスが可能に

「FineReport」を実際に導入した企業の例をご紹介します。

とあるグリーンエネルギーを取り扱う企業では、電池製品生産へのIT化があまり進んでおらず、複雑化している問題がありました。

またそれらの背景から、適切な品質管理方法が形成されていないことも大きな課題でした。

そこで「FineReport」を導入し「スマート物流モデル」を構築。

オンライン注文があった際、各工場の生産能力に応じて、オンライン注文を配分することで、需要と共有のバランスを調整しました。

その結果、物流業務システムの統合、サービスフローの統一、物流情報の可視化が実現。

2017年の一年間だけで、グループの物流コストは約3億円も削減できました。

真のペーパーレス化と業務改革によりデータの一貫性と精度が向上

もう一つ「FineReport」を実際に導入した企業の例をご紹介します。

アルミニウム製錬を行う企業では工場同士の情報伝達のスピードが課題でした。

従業員が紙シートや表に記録した後、管理員がそれを回収して処理。

さらに処理されたデータをレポートにまとめ、翌日に担当部署へ提出します。

これらの工程が必要なため、リアルタイムで情報を伝達することが困難で、かつ手書きのため情報の正確性にも問題が発生します。

工業のペーパーレス化と IoT可視化でコスト削減や生産管理の効率向上を図るため、「FineReport」を導入し、物資管理とクエリ帳票を開発しました。

その結果、リアルタイムで情報が伝達できるようになり、そのほか資材の追跡や監視が可能になりました。

まとめ

受発注管理システムは、受発注業務を円滑に遂行するシステムです。

資材・原材料の発注や自社製品の受注に伴う業務は多岐にわたり、扱うデータも膨大になります。

適切な受発注管理システムを構築するなら、データの可視化や情報の一元管理などDXが促進され、コストカットや業務効率化・顧客満足度の向上など多くのベネフィットも生まれます。

受発注業務および連携業務のスリム化を模索している担当者の方は、ぜひ「FineReport」をはじめ適切なシステム導入を検討なさってください。

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