BI開発者が答えるBIツールとは何?図解で簡単説明、BI機能の全て。
最終更新日:2021-12-10
BIとBIツールの意味について、「BIルーツとは?ビジネスで知るべきBIのすべてを徹底解説!」でBIツールとは何か、BIの詳しい定義を紹介しました。今度は、ビジネス現場で頻繁に登場するBIの機能についてお話します。
本稿では、BIツール開発エンジェニアが関係図や用例を使い、「BIツールとは?どんな役割を果たせるのか?」という質問を詳しく答え、BIツールの機能構造や仕組みを分かりやすく解説します!
一、BIツールとは?BIツールの機能
現代の技術を利用してビジネスの意思決定を支援し、企業のビジネスニーズにソリューションを提案するというのはBIの目的です。この目的を実現する過程で使用される技術とツールはBIツール(Business Intelligence toolビジネスインテリジェンスツール)なわけです。
1.BIツールの主要機能
BIツールとは社内のデータを活用し、企業の意思決定を支援するものですので、意思決定の各プロセスに関与するわけです。
ビジネスの意思決定は、判断を下す過程ですね。経営者の意思決定を支援するために、BIツールは関連する参考情報、つまり、「何をやるか」(What)、「なぜやるか」(Why)を示す必要があります。
BI機能は、データ分析の深さに従って、報告機能、インタラクティブ分析、リアルタイムデータと早期警告、データマイニング、およびセルフサービス分析の4つのレベルに分けることができます。
報告機能
ピラミッド最初のレベルでは、BIツールは会社に、過去に何が起こったかを伝えます。つまり、状況を報告できる機能です。 BIツールは、事前に作成されたレポート、企業のバランススコアカード、または統合管理ダッシュボードなどの「報告材料」を示します。過去の業務状況を把握し、問題発見と改善することを支援します。
データビジュアライゼーション ダッシュボード
BI機能にドラッグ&ドロップ簡単操作でデータを可視化するのは定番です。
操作が簡単じゃないとユーザーに慣れてもらうには時間がかかります。あらゆるデータソースからのデータを接続できるように、BIツールのワークスペースに単純なドラッグアンドドロップ機能とインジケーターがあります。クリックするだけで、視覚化されたダッシュボードとレポートを作成できるのはBIツールの可視化機能です。
データビジュアライゼーション ダッシュボード以外、インタラクティブレポート、データマップを作成することもできます。
インタラクティブ分析
「なぜそのような状況が発生したのか」を示すには、BIツールにデータドリルやリンケージ分析などのインタラクティブ分析機能が必要です。 よく使われるドリルダウンとは、データの集計レベルを1つずつ掘り下げて集計項目をさらに詳細にする操作のことです。
ドリルダウンとは逆の手法を、ドリルアップと呼びます。
例えば、国別に見ていたデータを都道府県別に集計し直すなどの操作がこれに当たります。
売上分析に用いる場合には、まず全体の売上から地域を選択し、次に営業店舗を選択、更に売上品目、製品名……といった具合にドリルダウンを繰り返してデータを絞り込むことがよく行われます。
以下はFineReportで作った販売分析グラフ、ドリル効果でデータを掘り下げて分析できます。
リアルタイムデータと早期警告
第3レベルでは、現在何が起こっているかを明らかにします。BIツールはリアルタイムデータを提供し、ユーザーにが設定されたルールに基づいて、データ上の異常変動があれば、早期警告通知を送信します。
通知方法には、カラーマーキングの早期警告、Emailメッセージ、ショートメッセージのリマインダー、その他のタイミングスケジューリング機能があります。企業の生産と運用で異常な状況が発生したときにタイムリーな介入措置を講じ、リスクを早期発見、損失を最小限に抑えることです。
データマイニング、セルフサービス分析
企業にとって、現状を理解するだけでなく、将来何が起こるかを推測することも重要です。 未来を予測し、リスクを想定したら、科学的に企業のリソースを業務へ割り当てるのに役立ちますね。
たとえばBIツールのデータマイニング機能を利用して、多数の人の多数の購入履歴を分析すれば、人々の購買行動の傾向を見いだすことができます。これにより、人の将来の購買行動を予測したり、更には広告等で働きかけることにより、購買行動を引き出したりすることが可能となります。
また、スマートフォンを常に携帯していれば、今日一日のうち何時頃にどのような所へ行き、どれだけ歩いたのか、階段は何階分上がったのかといった現実世界でのデータも収集できます。こういったより細粒化されたデータをBIツールの分析とマイニング機能を介して、価値を更に高めることになります。
この点において、警察や公安の角度から見れば、犯罪抑止といった社会的課題の解決にも繋がります。
BIツールの機能がBIを評価する際の重要ポイントの一つになります。各メーカーの機能更新や核心機能の使いやすさと柔軟性が評価の着眼点と言えます。
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BIツールの種類について:
>BIツールの種類:機能から見るBIツールの違いと分類
2.BI機能の構成
データから知識へのプロセスに従って、BIツールの機能構成を下図うに示します。データソール、データ分析、およびデータ表現の3つのレベルに分かれています。
データソースは、データ収集、データETL、DWH構築などのプロセスを含み、データ分析と意思決定のデータ基礎を提供します。
データ分析は主にクエリ、OLAP、データマイニングなどの手段を使い、DWHから必要なデータを抽出して、データ結論を導き出します。データを情報と知識に変換するプロセスです。
最後に、レポートや視覚化図表、BIダッシュボードなどのデータインサイトを介して、分かりやすくユーザーに情報を表現し、ユーザーの意思決定を支援します。
具体的な例で言うと、BIツールの運用プロセスが以下のようです。ここでは、2021年ガートナー マジック・クアドラントの選外優作にランクインしたメーカー、FanRuanのBIツールFineReportを例としてあげます。
基幹システムデータベース、情報システムデータベース、SaaS、Excelなど散在なデータをETLを経て、DWHに統合します。必要なデータを抽出してFineReportで解析し、マルチスクリーンディスプレイ、データセキュリティ、データ入力、権限管理、多次元データ分析などの機能に応用します。
二、BIツールの仕組み
前述のBIツールの機能構成と対照すれば、BIツールの仕組みは表現層、解析層、基幹データ層の3つに分けることができます。
1.表現層
BIツールのコアとなるのはデータ視覚化、ビジュアライゼーションの部分です。ビジュアライゼーションは、データを情報と知識に変換し、意思決定を支援するという最も基本的な目的を満足できる仕組みです。データのビジュアライゼーションの形式は、レポーティングとビジュアルチャートの2つのカテゴリに分けられます。
データの可視化は、グラフィカルな形式を使って、明確かつ直感的に情報を伝達します。その本質は、各データ項目をグラフ化する際の一要素として表すことです。複数のデータ要素がデータの全体像を組み合わせます。同時に、一つの要素を異なる角度から見られるので、より論理的な分析が実現します。
たとえば、ある商品の売上を分析するとしましょう。首都圏や関西、九州といった空間角度だけではなく、消費者の年齢層や性別、一番売れている時期などの要素も、BIツールのデータ可視化仕組みを介して、分析することができます。
2.解析層
データ解析層は、OLAP、データマイニング、プランニングなど、BIツールに集積されたデータから必要な情報を紐解くために必要な機能群です。既存のデータに基づいき、より深い洞察を提供します。
OLAP
OLAP(On Line Analytical Processing)、日本語ではオンライン分析処理といいます。データベースに集積された大量データから、多次元的な集計・分析を行い、すばやく結果を返すという仕組みのことです。「オンライン」はネットワークにつながっているという意味ではなくリアルタイム、つまりユーザーの要求に対してリアルタイムで結果を返すことを意味します。
BIツールに搭載されたOLAP分析機能は、データを詳細に掘り下げ、下位レベルのデータ内容を確認してより精緻な分析を行うドリルダウンや、スライシングなどです。
データマイニング
データマイニングは統計的な処理を行うことで、大量のデータの中から有意義な情報を抽出することを目的としています。データマイニングの種類を「知識発見」と「仮設検証」の2つに大別することができます。
クロス分析、ロジスティック回帰分析(例:顧客データからキャンペーンを行ったときに購入してくれる確率を予測する。)、相関分析(例:パンとバターの購入量に「相関がある」。製品やサービスの相関性を見つけ、売上を上げる)といった複雑な統計分析を自動で行うことが可能です。
データマイニングは、幅広い業界でマーケティングの課題を解決するために役立っています。
3.基幹層
基幹データ層では、データウェアハウス、ETL、ビッグデータ、メタデータ管理などの基幹サポートテクノロジーがあります。
BIツールを木にたとえば、これらは根の部分に当たります。複雑で増加し続いている企業の業務データを管理し、BIツールの機能を安定的にサポートします。
BIツールのデータの統合、分析、展示機能がビジネスの現場で企業に、営業マンに、ITエンジェニアにどうな具体的な価値をもたらすか?どんな場面に使われるのか?などの疑問は次回で、徹底説明します!
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