帳票作成ツールの比較ポイントは?帳票作成ツール9選ご紹介
最終更新日:2021-8-13

帳票に関する業務は帳票設計、出力だけでなく、帳票データの保守、管理、データ活用など多岐にわたります。帳票作成は間接業務なので、直接にビジネス上の価値を生み出すことは少ないため、効率化・自動化するのが一番ですね。
帳票作成ツールで紙帳票をペーパーレス化し、コストカットにつながります。帳票に関する課題を改善し、作業にかかる時間や手間を大幅に短縮することが可能です。データの一元管理による検索・管理機能、帳票設計の簡略化などの業務効率の向上、セキュリティといった費用対効果の高い様々なメリットを企業にもたらします。
今回は帳票ツールを比較する時の検討ポイント
帳票ツール
1.データインポート
データソースに接続し、データを取り込む仕様は帳票ツールの大きなポイントでしょう。
RDM(関係型データベース)、NoSQL(MongoDBなど)、多次元データベース、最近多くの企業に使用されるクラウド型データベースまで多様なデータベースに容易に接続するのはデータ統合の第一歩です。

また、ツール側にSQLを生成するGUIがあれば、SQL語句を書かずに済むので、データセットを効率的に行います。それに、Excel、Xml、Txtなどのテキストファイルがデータソースとなる場合、うまくインポート·抽出するのも帳票ツール選択時のポイントです。

FineReportのデザイナー画面
2.レイアウト設計
ほとんどの帳票作成ツールはレイアウトを編集する専有のGUIツールを提供しますが、イメージ通りに設計できるかどうかは帳票ツールによって差があります。柔軟なレイアウトの調整、データセットとの紐付け、画像の配置、スタイルの編集、集計方式などは効率的なレイアウト設計には不可欠です。
IT部門以外はExcelで帳票を作っていると思われていますが、エクセルでの帳票作成には、大容量データの処理に不向き、帳票に複数システムのデータを統合しづらい、更新のリアルタイム性が低いなどの難点がありますし、エクセルで帳票を開発しないのはむしろ主流になっています。
ノンプログラミングのExcelライクなツール(Excelのようなインターフェースだけではなく、計算式、関数、行列の挿入、揃え方、セルの結合も同じ)は学習コストが低いのではないでしょうか。

FineReportで作った帳票の一イメージ
3.グラフの種類とビジュアル表現力
今の帳票作成ツールは、単なる表の設計ツールではなく、動的にデータソースからグラフやチャートを作成する機能も備わっています。帳票作成ツールによって、グラフの種類や表現力は異なるので、どのようなグラフが作れるのかも評価するとき、1つの目安です。円、折れ線、棒グラフといった基本的なチャートはもちろん、散布図、ドーナツ、漏斗チャート、ツリーマップ、ガントチャート、パレート図なども必須なビジュアル要素となっているようです。
それに、Web側で利用する際、簡単な集計、チャートの切替などインタラクティブな表現が可能であれば、帳票の応用シーンも広くなっています。
4.帳票出力・配布・配信
クライアント環境での帳票出力と配布の容易さも評価のポイントです。帳票をプリンタで印刷したり、ExcelやPDF、Wordファイルとして出力できるなら便利ですね。出力、配信、配布機能が豊富な帳票作成ツールほど様々な利用シーンに対応できます。
また、メールでの配信、FAXでの配布する際に、自動的に権限を付与した部署、メンバーなどにメールを一斉送信する機能があればより多くの利用シーンに対応できるので、比較のポイントになります。
5.帳票表示·閲覧
作成した帳票のをPC画面やタブレット、スマホなど様々な情報端末機器にマッチした表示画面に表示、閲覧する機能が必要になっています。専用のビューアーやプラグインが不要で、Webで帳票を表示し、様々なデバイスのブラウザから閲覧できる帳票ツールが増えてきています。そのうえ、画面自動調整機能を持ち、設計した帳票をディバイスに最適な表示を行うのも求められる要素の一つですね。

6.導入コスト
帳票作成ツールの導入過程には、企業の具体状況や既存のIT環境によって、二次開発を伴う場合もあります。二次開発が必要な場合、製品そのものの利用料金に加え、初期導入費用や開発費用、年間保守費用なども発生します。帳票ツールの費用は製品一律、従量制(ユーザー数、データ容量)などがあり、導入する企業の事業規模に依存する傾向があります。
7.サポート・保守サービス
ツールを利用する際に出た質問に対して、運営会社が即時解決可能なサポートをしてくれることは重要です。急なトラブルに対するスピーディーな対応は帳票業務の効率低下のリスクを軽減してくれます。
問題点の修正、製品のアップグレードなどの保守サービスなどが充実する製品のほうがいいですね。メンテナンス作業の工数を削減し、コスト削減に繋がります。

レポーティングなどは定型レポートとして定義しておくことで、ワンクリックで表示できるようになります。
終わりに
帳票ツールにより使い勝手や対応可能なデータなどが異なります。以上述べた8つのポイントを参考にして実際の帳票ニーズと各製品の違いを把握してから、自社に最適な帳票ツールを選定して、業務効率を図りましょう。